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工場の暑さ対策で使える補助金を知っておこう。補助金を使った成功事例もご紹介

暑さ対策・補助金
工場の暑さ対策で使える補助金を知っておこう。補助金を使った成功事例もご紹介

工場は壁や屋根が薄く、または窓が少ないことから風通しが悪いです。そして、太陽光による輻射熱による影響も大きく、室温が上昇してしまいがち。工場内が暑くなると、従業員のモチベーション低下、体調不良を招く恐れがあるので注意が必要です。従業員が快適に作業できる環境を構築するためにも、工場の暑さ対策は必要不可欠と言えるでしょう。

なお、各自治体によっては工場の暑さ対策を行うことで「補助金」がもらえるケースも。工場の暑さ対策を行う際には、一度自治体のHPで補助金制度がないか調べておくと良いでしょう。

本記事では、工場が暑くなる理由や「暑さ対策」を踏まえた上で、

  • 工場の暑さ対策時に使える補助金の種類
  • 実際に補助金が受理された事例

について、具体的に紹介させていただきます。

工場内が暑くなる理由とは

工場内が熱くなってしまう原因は、主に以下の2つです。まずは、工場内が暑くなる原因について簡単に説明します。

  • 屋根や壁が薄い構造である
  • 熱を発する機械を取り扱うため

屋根や壁が薄い構造である

工場は一般的に屋根、壁が薄い構造であるケースが多いです。屋根、壁が薄いと直射日光による輻射熱の影響を受けやすく、室温上昇の原因となることも……。輻射熱とは、遠赤外線などの熱線により伝わる熱のこと。輻射熱は室温ではなく、人体の体感温度を上昇させるため、室内にいると暑さを感じやすくなります。

輻射熱輻射熱については「輻射熱(放射熱)とは?対策方法から特徴までをわかりやすく解説」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧くださいませ。

熱を発する機械を取り扱うため

熱を発する機械を扱う工場の場合、機械から発せられる輻射熱の影響で室温が上昇することも。工場では、機械が稼働することによって、機械本体から大量の輻射熱が放射されます。輻射熱は、空気の温度ではなく「人体の体感温度」を上昇させるため、工場内の暑さ対策には機械から発せられる輻射熱対策も欠かせません。

機械から発せられる「輻射熱」対策には、遮熱シートを機械へ取り付けるフィット工法があります。フィット工法とは、テント状に遮熱シートを縫製して乾燥炉を囲み込み、屋外へ熱を放出する方法のこと。フィット工法では縫製加工ができるシートをつなぎ合わせることが可能なため、大型の機器でもスッポリ包み込むことができます。

フィット工法遮熱シートの機械への施工方法については、「遮熱シートの機械への施工方法や暑さ対策への効果を紹介!施工による3つのメリットとは?」で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

工場の暑さ対策

工場の暑さ対策を行うことで、夏の時期も快適に過ごせるようになります。本項目では、工場の暑さ対策について具体的に紹介します。

  • 空調服を着用する
  • スポットクーラーの導入
  • 工場の屋根に遮熱シートを施工する

空調服を着用する

空調服を着ている作業員空調服を着用することで、ファンの風が服の中を循環し、暑い時期も快適に過ごせるようになります。空調服とは、作業着の腰回りにファンが付いている作業着のこと。空調服はファンから取り込んだ空気によって汗を気化し、気化熱を奪うことで体温調節を行う仕組みとなっています。空調服は一般的に、腰、脇下部分に小さなファンが付いていることが多いようです。

スポットクーラーの導入

画像引用元:YAMAZEN 排熱ダクト付スポットエアコン(クーラー)白 YS-422D – ASKUL

スポットクーラーを設置することで涼しい風を室内に送ることが可能となり、夏の暑い時期も快適に過ごせるようになります。スポットクーラーとは、取り込んだ空気を本体内部で冷却し、室内に冷たい空気を送風する空調機器のこと。工事不要で電源プラグさえあればどこでも使えるので、導入に手間がかからないというメリットも。その一方で、スポットクーラーは冷気を出す過程でタンクに水が溜まるため、排水処理をする必要があります。

工場の屋根に遮熱シートを施工する

遮熱シートを屋根に施工工場の屋根に遮熱シートを施工することで、日射による輻射熱を反射し、室温上昇を防ぐことができます。とくに屋根の面積が広い工場は、遮熱シートを屋根に取り付けることで高い効果が見込めることでしょう。さらに遮熱シートの施工により空調効率がアップし、光熱費削減効果も期待できます。

工場屋根は凹凸状の「折板屋根」が多いので、遮熱シートを取り付ける場合は折板屋根に適した方法を選びましょう。折板屋根に適した遮熱シートの取り付け方法は、主に以下の通りです。

工場で多く見受けられる「折板屋根」の場合、屋根の外側(外気側)へ施工するスカイ工法、または屋根内側へ施工する折板屋根下工法がおすすめ。スカイ工法とは、輻射熱の反射に優れたアルミ箔を使用したスカイシートを取り付ける工法のこと。

スカイ工法の貼り方スカイ工法で遮熱シートを屋根に取り付けることで、日射による輻射熱を反射し、室温上昇を防ぎます。さらにスカイ工法には折板屋根特有の雨漏れを防ぐ効果もあるため、まさに一度の施工で熱対策、雨漏り対策が同時に行える画期的な工法と言えるでしょう。

折板屋根下工法は、折板屋根の下に遮熱シートを取り付ける工法のこと。折板屋根下工法では、夏時期には輻射熱の侵入を防ぎ、冬時期には室内の輻射熱を室内側へ反射する効果が見込めるようになるので、年中快適に過ごしたい方におすすめです。

工場の暑さ対策を行うと、補助金が使える可能性がある

工場の暑さ対策として設備投資などを行うと、条件によっては補助金がもらえる可能性も。暑さ対策の補助金とは、各地方自治体が独自に実施している制度であり、条件に適合すれば補助金がもらえる制度のこと。補助金は県、自治体によって補助金制度の有無、条件が異なります。一般的に補助金は募集期間が決まっているケースが多く、予算上限に達し次第締め切りとなることがほとんど。

補助金制度は各地方自治体のHPで確認できるので、「工場の暑さ対策による補助金」を申請したいと考えている方は募集条件、期間などをチェックしておくと良いでしょう。

工場の暑さ対策における、補助金の種類

工場の暑さ対策における補助金には、それぞれ種類があります。本項目では、工場の暑さ対策を行うことで申請できる「補助金」の種類について具体的に紹介していきます。

  • サプライチェーン対策補助金
  • 事業再構築補助金
  • CO2排出削減設備導入補助金

サプライチェーン対策補助金

サプライチェーン対策補助金は、経済産業省による補助金制度であり、主に工場の建設、工場設備の整備に必要な費用を補助してくれる制度のこと。正式名称は、「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」となります。補助金の対象になる経費は、具体的に以下の通り。

  • 製造業において必要な施設の建設費
  • 工場などの施設で使用する設備機器装置費

補助金の条件は、企業規模、その他条件により異なるため、申請を検討している方は事前に経済産業省の公募要領などで詳細を確認しておくと良いでしょう。サプライチェーン対策補助金の公募に関する情報は、経済産業省の公式サイト内にある「国際情勢の変化を踏まえた原材料安定供給対策事業(サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金)」の公募について」をご参照ください。

参考:サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(経済産業省)

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、中小企業庁(上部組織は経済産業省)による補助金制度のひとつであり、ポストコロナ・ウィズコロナに対応しようと前向きに挑戦する企業を支援する制度のこと。補助金対象となるのは、コロナウイルスの影響によって業績が厳しい企業(中小企業、中堅企業、企業組合、個人事業主等)とのこと。さらに、下記のいずれかに該当することが補助金の支給条件となります。

  • 売り上げが減少していること
  • 今度、事業再構築(新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編)を予定している
  • 認定経営革新等支援機関と事業計画を練ること

補助対象は、事業の対象として明確に区分できる経費のみ。対象経費は、必要性及び金額の妥当性を証拠書類により明確に確認できるものとなります。対象となる経費項目は、主に以下の通りとなります。

  • 建物費
  • 機械装置、システム構築費
  • 技術導入費
  • 外注費
  • 広告宣伝、販売促進費
  • 研修費

補助金の条件は、企業規模、その他条件により異なるため、申請を検討している方は事前に中小企業庁の公募要領などで詳細を確認しておくと良いでしょう。

参考:事業再構築補助金(中小企業庁)

CO2排出削減設備導入補助金

CO2排出削減設備導入補助金とは埼玉県が独自に行っている制度であり、CO2排出量の削減、省エネに役立つ設備導入費用の一部を県が補助する制度のこと。対象者は、埼玉県内で事業活動を営んでいる法人及び個人事業主のみ。経費項目は、主に以下の通りとなります。

  • 遮熱塗料、遮熱シート、遮熱フィルムの施工
  • 断熱材の施工
  • Low-Eガラスの設置
  • 太陽光発電設備

断熱材とは、熱の伝わりを遅らせる素材のこと。断熱材はたくさんの“空気”の層から成り立ち、空気の層が多いほど熱の伝わりが遅くなります。

断熱材の仕組み断熱材を工場の屋根、壁などに施工することで建物の気密性がアップし、空調効率が向上するので省エネ効果も見込めるでしょう。Low-Eガラスは、ガラスの表面にLow-E膜といわれる特殊な金属膜をコーティングし、輻射熱を反射する効果が見込めるガラスのこと。太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池によって電気に変換する発電方法のことであり、導入することで光熱費を削減することが可能です。

CO2排出削減設備導入補助金の上限は300万円であり、補助率は助成対象経費の1/3以内(国の補助金等との併用は不可)となります。

参考:令和3年度暑さ対策設備等導入事業(リノシア)

工場屋根への遮熱シート施工で、補助金が受理された事例を紹介

弊社のお客さまである滋賀県長浜市にある高橋金属株式会社様は、工場内で働く従業員の暑さ対策として、屋根への遮熱材の施工(スカイ工法)を検討していました。そこで現場調査の時にスカイ工法の体感模型にて実際の効果を体感したところ、想像以上の効果が体感できたので早速お願いすることにしたのだとか。

施工を検討していた時に自治体のHPで補助金制度がないか確認してみると、高橋金属株式会社様がある長浜市では、工場における快適な職場環境づくりに向けた取組などを支援する「新時代開拓支援補助金」という制度があったそう。新時代開拓支援補助金では、遮熱シートを屋根に設置する工事も補助金の対象だったので、早速補助金申請を行うと無事受理されたとのこと。遮熱材導入後は、工場内が格段に涼しくなり従業員から喜びの声を聞く機会も増えたそうです。

参照:暑さ対策、電気代削減の為、市の補助金を申請!

補助金事例このように、自治体によっては遮熱シートの施工で補助金が下りるところも。工場への遮熱シート施工を検討している方は、一度自治体のHPで補助金制度がないか調べておくと良いでしょう。

まとめ

最後にこの記事の振り返りです。工場の暑さ対策として設備投資を行うと、各自治体や条件によっては補助金がもらえるケースがあります。工場の暑さ対策における補助金制度は、主に以下の通り。

  • サプライチェーン対策補助金
  • 事業再構築補助金
  • CO2排出削減設備導入補助金

たとえばCO2排出削減設備導入補助金の場合は、工場屋根への遮熱シート施工、断熱材の施工などで補助金を申請できます。補助金制度は各自治体によって有無、条件、公募期間がが異なるので、補助金の申請を検討している時は各自治体のHPで調べておくと良いでしょう。

こういった補助金の情報も当社のメールマガジンで発信していきますので、よろしければ是非ご購読くださいね。

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ライフテック
編集部

自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。

当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。

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