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断熱材はどう選べばいいの?断熱材の「選び方」と「種類」をわかりやすく解説

断熱材
断熱材はどう選べばいいの?断熱材の「選び方」と「種類」をわかりやすく解説

断熱材には多くの種類がありそれぞれ特徴が異なるので、目的、用途、施工箇所や費用を踏まえた上で適したものを選ぶことが大切です。断熱材は空気の層を多く含んだものであり、建物の天井や壁などに入れることで、室内外からの熱移動を遅らせる働きがあります。

断熱材には大きく分けて「繊維系」と「発泡樹脂系」があります。そこからさらに細かい種類に分けられます。目的に適した断熱材を選ぶには、断熱材の種類や特徴、メリットやデメリットを知っておく必要があります。本記事では目的や用途に適した断熱材を選ぶために、断熱材の選び方、種類について、わかりやすく解説いたします。

断熱材の効果的な選び方

断熱材断熱材には多くの種類があり、それぞれ長所と短所があるため、施工時にはコスト、性能などを踏まえた上で選ぶ必要があります。まずは、断熱材の効果的な選び方について、2つの方法があります。

  1. 「施工箇所」から断熱材を選ぶ
  2. 「費用対効果」から断熱材を選ぶ

「施工箇所」から断熱材を選ぶ

屋根の断熱材断熱材にはそれぞれメリット、デメリットがあるので、施工箇所に合った断熱材を選ぶことが大切です。

たとえば、グラスウール、ロックウールなどの無機繊維系断熱材は水に弱く、雨漏りや湿気によって断熱性能が落ちてしまう素材です。結露や雨漏りの起こりやすい天井、床への施工には注意しましょう。また、湿気の悪影響を受けやすい箇所に無機繊維系断熱材を使用する際には、袋詰めや防水シートなどを用いて、湿気の影響を受けにくくするなどの対策を行う必要があります。そのため、そう言った箇所への断熱材は「ウレタンフォーム」「ポリスチレンフォーム」「フェノールフォーム」などの耐水性に優れている発泡スチロール系断熱材が適しています。

ただし、発砲スチロール系断熱材は火気に弱いので、火を多く使う台所への施工は控えた方が得策です。とくにウレタンフォームは、万が一燃えた場合に有毒ガスが発生する可能性があるので注意しましょう。

断熱材の効果、役割、種類については別の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ合わせて読んでみてください。

関連記事:断熱材とは?断熱材の役割と効果、種類についてご紹介

費用対効果を踏まえた上で選ぶ

断熱材は種類によって価格、効果が異なります。選ぶ際には費用対効果を踏まえた上で選ぶようにしましょう。

たとえば、「フェノールフォーム」「ポリスチレンフォーム」などの発泡スチロール系は透湿性が低く、繊維系断熱材に比べると耐水性・耐久性に優れているものの、価格が高価になる傾向があります。その一方、無機繊維系のグラスウールは水に弱いデメリットがありますが、他の断熱材と比べて安価で手に入るので、湿気の影響を受けにくい箇所へ施工することで、施工コストを抑えることが可能です。

  • 発泡スチロール系 断熱材 → 耐水性・耐久性に優れている。価格は高価。
  • 無機繊維系 断熱材 → 耐水性に不安がある。価格は安価。

断熱材では対策できる熱、できない熱がある?

断熱材はエアコン型の対流熱、湯たんぽ型の伝導熱への対策が可能ですが、電気ストーブや日射による輻射熱には効果を発揮しません。輻射熱の対策を行うには、遮熱効果のある遮熱材も併用して使用する必要があります。

輻射熱を正しく理解するために、まず「3つの熱移動」から説明させていただきます。熱の伝わり方には「伝導熱」「対流熱」「輻射熱」の3種類があります。

熱の種類

これら3種類はそれぞれ性質が異なります。断熱材で防げるのは「伝導熱」と「対流熱」のみです。「輻射熱」を防ぐには遮熱剤の利用が必須となっています。

  • 伝導熱…湯たんぽ、カイロ 5%
  • 対流熱…エアコン、温風ヒーター 20%
  • 輻射熱…電気ストーブ、太陽 75%

上記の表からもわかる通り、断熱材で対策できる熱は熱全体の25%(伝導熱の5% + 対流熱の20%)です。残りの75%は輻射熱が占めていることから、建物内の熱対策には輻射熱への対策が重要と言えます。高価な断熱材を導入したとしても、熱の原因が「輻射熱」の場合、その断熱材はあまり効果を発揮しません。まずは熱の原因を知ることが重要で、原因を知れば正しい熱への対策を行うことができます。

断熱材の種類(繊維系 断熱材)を紹介

繊維系の断熱材には、主に以下の3種類があります。それぞれの特徴について、具体的に紹介します。

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー

グラスウール

グラスウールとは、高温で溶融したガラスを遠心力等で吹き飛ばし、綿状に繊維化したものを固めた断熱材のことです。グラスウールの原料は主に資源ゴミからできたリサイクルガラスを使用していることが多く、環境にも優しい素材です。

ガラスグラスウールは無機繊維系断熱材の一種であり、ガラスの細かい繊維の間に空気の層を作ることで、熱の伝わりを遅らせる作用があります。グラスウールは原料が不燃性のガラスであることから断熱性、不燃性に優れでいますが、湿気に弱く雨漏りや結露によって劣化しやすいというデメリットがあります。

湿気に弱い素材なので、防湿対策がされていないと水分を含んだ際に劣化する恐れがあるので注意しましょう。

関連記事:断熱材「グラスウール」とは?|特徴や断熱効果を最大限発揮する使用方法を徹底解説

ロックウール

ロックウールロックウールとは鉱物原料を高温で加工し、綿繊維状に加工して作られた断熱材のことです。ロックウールは玄武岩、鉄炉スラグなどに石灰などを混合し、高温で溶解してから生成を行います。

ロックウールは繊維隙間に大量の空気を含んでおり、この空気層が熱の移動を抑えます。さらにロックウールは耐熱性に優れた鉱石や高炉スラグを原料としていることから火に強く、火災時の延焼や類焼防止効果も期待できます。ただし、同じ人工繊維系であるグラスウールと比較すると、ロックウールのほうが性能が良い分、値段は少々高くなります。

関連記事:断熱材ロックウールとは?メリット、デメリットや断熱性能について紹介

セルロースファイバー

セルロースファイバーセルロースファイバーとは、天然の木質繊維でできた断熱材の一種です。原料は、主にダンボールや新聞紙などの古紙などの天然木質系原料によって作られています。天然素材を使用しているので、人体や環境に優しいのが特徴です。セルロースファイバーは作業員が吹込み作業によって施工するので気密性が高く、断熱性、防音性に優れています。

その一方、セルロースファイバーは密度を高くするためにたくさんの量が必要となり、その分コストがかかることから価格が高くなります。さらにセルロースファイバーはホースによる吹込み作業を丁寧に行わなければならず、施工日数がかかるなどのデメリットがあります。

関連記事:断熱材「セルロースファイバー」|コストが高い理由とは!?効果が増大する秘訣を伝授

断熱材の種類(発泡スチロール系 断熱材)を紹介

発泡スチロール系の断熱材には、主に以下の3種類があります。それぞれの特徴について、具体的に紹介します。

  • ウレタンフォーム
  • ポリスチレンフォーム
  • フェノールフォーム

ウレタンフォーム

ウレタンフォームウレタンフォームとは、ポリウレタン樹脂でできた断熱材の一種です。ウレタンフォームには微細な気泡の中に熱伝導率の小さいガスが含まれており、高い断熱性能を有しています。建物への施工時には液体のウレタンを発泡させながら丁寧に吹き付けていくため隙間が出来にくく、気密性が高いことから遮音性にも優れています。

また、ウレタンフォームは水蒸気が浸入しにくい独立気泡であることから湿気に強く、湿気の高い場所、床下への施工にも適しています。ただしウレタンフォームは可燃物のため、火気に弱いデメリットがあります。さらに、ポリウレタン樹脂でできたウレタンフォームは、プラスチックを食べる特性のあるシロアリ被害に遭う可能性が高まるため、導入の際は注意が必要です。

関連記事:断熱材ウレタンフォームの特徴、メリット・デメリットをご紹介

ポリスチレンフォーム

ポリスチレンポリスチレンフォームは、ポリスチレン樹脂を発泡成型して作られた断熱材の一種です。ポリエチレンフォームは泡が一つ一つが独立している独立気泡体であることから水や空気を通さず、防水性、断熱性に優れています。ポリスチレンフォームには、主に以下の2種類があります。

  • ビーズ法
  • 押出法

ビーズ法ポリスチレンフォームはポリスチレン樹脂と炭化水素系の発泡剤からなる断熱材で、一般的に「発泡スチロール」「フォームスチレン」「パイナルフォーム」の名称で呼ばれています。押出法ポリスチレンフォームは、ビーズ法と同じ素材を発泡させながら押し出し、板状にした断熱材です。いずれも軽量で水に強いのが特徴。その一方でポリエチレンフォームは熱に弱く、燃えた時に有毒ガスが発生するデメリットがあります。

関連記事:断熱材ポリスチレンフォームの特徴とは?メリット、デメリットをご紹介

フェノールフォーム

フェノールフォームは、フェノール樹脂に発泡剤、硬化剤を加えてつくられたボード状の断熱材です。フェノールフォームは熱伝導率が低く、高い断熱性を有しています。また、原料がプラスチック樹脂でできていることから、水・湿気に強く、湿気の起こりやすい床への施工にも適しています。

床さらにフェノールフォームは熱で硬化する特性を持っており、耐火性にも優れています。フェノールフォームは断熱性、耐水性、耐火性に優れた素材ですが、他の断熱材に比べて価格が高額になることが多いです。

断熱材では防げない輻射熱熱対策には、遮熱材「サーモバリア」との併用がおすすめ

断熱材では防げない輻射熱熱対策には、遮熱材「サーモバリア」との併用がおすすめです。サーモバリアは、アルミ純度99%以上のアルミ箔を使用した遮熱シートのことです。

遮熱シートのアルミは純度が高いものほど反射率が高くなるので、アルミ純度の高いサーモバリアは輻射熱に高い効果を発揮します。伝導熱、対流熱に効果を発揮する断熱材と、断熱材では防げない輻射熱をあわせることで、3つの熱移動をすべて抑える「理想の断熱」を実現します。

理想の断熱関連記事:理想の断熱

まとめ

断熱材は種類によって効果、価格が異なるので、費用対効果を踏まえた上で適したものを選ぶことが大切です。断熱材の種類は、具体的に以下の通りとなります。

繊維系断熱材

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー

発泡スチロール系断熱材

  • ウレタンフォーム
  • ポリスチレンフォーム
  • フェノールフォーム

断熱材の施工には、輻射熱に効果を発揮する遮熱材「サーモバリア」と併用することで、さらに断熱効果を高めることができるのでおすすめです。サーモバリアには多くの種類があり、施工箇所や用途に適したものを選ぶとより高い効果を実感できます。

たとえば屋根への施工はあらゆる部位への施工が可能な「サーモバリアS」、壁への施工には壁の外側、内側に施工可能な「サーモバリアスリム」や「サーモバリアW」、湿気の影響を受けやすい床には無数の細かい穴が湿気を逃す「サーモバリアエアー」がおすすめです。

遮熱シート施工を検討しているものの、どのシートを選べばいいかわからない場合は、施工箇所を選ぶだけで商品選定を行う「商品選定ナビ」もぜひご活用くださいませ。

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ライフテック
編集部

自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。

当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。

当社製品のサンプル請求、記事に関するお問い合わせなどは、各フォームからお気軽にご相談くださいませ。

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