体育館は建物の構造上、熱がこもりやすく、室温が上昇しやすい傾向があります。体育館は窓が少なく風通しが悪いので、熱がこもりやすくなります。
体育館の暑さ対策をするには、換風通しをよくしたり、熱を抑える対策を取る必要があります。
本記事では、体育館の温度上昇を招く構造上の原因を踏まえた上で、体育館の暑さ対策について紹介します。
目次
学校内で発生する熱中症はスポーツ時がもっとも多い
毎年、熱中症は全国で多数報告されていますが、小中高等学校での熱中症の報告も少なくありません。環境省によると、学校管理下における熱中症での死亡者は毎年数件報告されています。
また、その中でも特に、部活動や体育の授業、競技大会、体育祭など体育館を使用するイベントや行事などでよく熱中症が発生しています。
体育館が暑くなる理由
体育館はその構造上暑くなりやすい傾向にあり、しっかりと対策を行わなければ非常に熱中症になりやすい環境だといえます。
ここでは、体育館の温度上昇を招く構造について、それぞれ具体的に紹介します。
- 広い窓ガラスで覆われている
- 窓が少ない
- 輻射熱により天井が温められる
広い窓ガラスで覆われている
体育館は、スポーツ活動をする場所であることから非常に天井が高くなっています。そのため、天井の照明だけでは、照度が足りず光を取り込むための広い窓ガラスを採用しています。窓ガラスから多くの太陽光、熱を取り込むことから、室温が上昇しやすくなります。
また、この窓ガラスは開放することほとんどなく(開放できない場合も多く)、このことからも室温が上昇しやすくなります。
窓が少ない
体育館は建物の強度、耐震性を高める必要があり、壁面に窓が少ないケースが多いです。体育館では、ボールを使った競技をすることから基本的には壁面は壁で覆われています。
また、窓の代わりに、壁面下部に空気の通る小さい窓がある場合もありますが、それらだけでは室内の風通しが悪くなり、室内の熱がこもりやすくなり結果として室温が上昇しやすくなります。
輻射熱により天井が温められる
体育館の天井部分は、日光を一日中浴びており、輻射熱の影響をもっとも受けています。輻射熱とは、「遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱」で、風などの影響を受けず、人体を芯から温める熱です。この輻射熱に暖められた天井から、室内側へ熱が放射されており、上記の風通しの悪さと相まって暑さを感じやすい環境となっています。
輻射熱については、「輻射熱とは?」の記事で詳しく解説しているため合わせてお読みください。
体育館の暑さ対策
ここからは、具体的な体育館での暑さ対策をご紹介します。
- こまめに水分を摂る
- 体育館の下窓を全開にする
- 太陽側のカーテンを閉める
- 大風量スポットエアコンの設置
- 遮熱シートを屋根に施工する
こまめに水分を摂る
当たり前ですが、こまめに水分を摂ることはもっとも重要です。いくら換気などを行っていても水分を摂っていないと熱中症になりやすくなってしまいます。
具体的には、一気に水を飲むのではなく、コップ一杯分程度(150ml)を1日の間に6回~8回程度摂るのがおすすめです。また、ついつい冷やした水などを飲んでしまいがちですが、常温の水がもっとも吸収が早いため、なるべく常温の水を飲みましょう。
体育館の下窓を全開にする
多くの体育館では、床面付近に鉄格子付きの下窓があります。下窓を全開にして風通しを良くすることで、熱が室内にこもるのを防ぎます。
また、片側の窓だけではなく、対角線状にある下窓も一緒に開けることで風の通り道ができるため、より風通しが良くなります。
太陽側のカーテンを閉める
体育館には、日射による光を遮断するため、カーテンが設置されているケースが多いです。太陽側のカーテンを閉めておくと、日射による輻射熱を遮り、室温上昇を抑えることができます。
大風量スポットクーラーの導入
大風量スポットエアコンとは、必要なスポットに多くの冷風を送る冷却機です。換気機能が備わっているものも多いので、導入することで室内に熱がこもるのを防ぐことができます。
画像引用元:ピンポイントに冷やす!業務用スポットクーラー【おすすめ14選】ランキングも – 農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK]
遮熱シートを屋根に施工する
暑さの原因である輻射熱を反射する遮熱シートを屋根に導入するのも非常に効果的です。夏には、この輻射熱によって体育館の天井が暖められ、その熱気が室内へと侵入します。当社の「サーモバリア」は、暑さの原因である輻射熱を97%反射するため、体育館の天井が高温になるのを防ぎ結果として夏時期の暑さ対策に効果を発揮します。
逆に冬時期は、室内で発生する輻射熱を室内に止める働きをするため、光熱費を抑えながら暖房の効率を上げ寒さ対策をすることができます。さらに屋根全体にサーモバリアを被せるように施工することで雨漏りなどの被害の対策も同時に行うことができます。サーモバリアの効果については、「遮熱シートの効果とは?実際の実験データからその疑問にお答えします」で解説しているためぜひ合わせてご覧ください。
また、施工に関する費用や電気代の削減量などについては弊社代理店に問い合わせいただくことで概算の数値をお出しすることができます。合わせてご希望の方は以下より近くの代理店へご連絡ください。
まとめ
体育館は熱がこもりやすい構造上、室温が上昇しやすく、熱中症になりやすい環境です。そのため、以下のような暑さ対策を行う必要があります。
- こまめに水分を摂る
- 体育館の下窓を全開にする
- 太陽側のカーテンを閉める
- 大風量スポットエアコンの設置
- 遮熱シートを屋根に施工する
体育館の暑さ対策は、風通しをよくすること、水分を摂ること、輻射熱を対策することが必要です。ぜひ今回紹介した方法を試し、暑さ対策を行ってください。
個人でも暑さ対策は可能ですが、スポットクーラーの導入や遮熱シートの施工などを行うことで、継続的に暑さ対策をすることが可能です。最後に紹介した、サーモバリアは暑くなりやすい工場などに多く導入されている遮熱シートです。当社の遮熱シート「サーモバリア」は無料でカットサンプルと資料の送付が可能となっておりますので、ぜひこの機会に合わせてご検討くださいませ。