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製造業の方におすすめしたい、工場や現場の暑さ対策とは?従業員の体調不良を減らす方法をわかりやすく解説

暑さ対策・工場
製造業の方におすすめしたい、工場や現場の暑さ対策とは?従業員の体調不良を減らす方法をわかりやすく解説

製造業(工場、倉庫など)で暑さ対策が不十分の場合、従業員の体調不良、熱中症などを招く可能性があります。厚生労働省による「熱中症による死傷者数の業種別の状況(2018~2022 年) 」によると、2018 年以降の業種別の熱中症の死傷者数は建設業、次いで製造業で多く発生しているとのこと。
熱中症画像引用:「令和4年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(令和5年1月 13 日時点速報値)」厚生労働省

工場や倉庫などといった「製造現場」は、建物の構造などの影響から日射の影響を受けやすいため、従業員の健康を守るためにも暑さ対策が欠かせません。本記事では、製造現場が暑くなる理由とともに、暑さ対策・便利グッズについて詳しく紹介していきます。

製造現場が暑くなる原因

製造現場は、建物の構造や材質などの関係で、室内の温度が上昇します。さらに工場内に機械が設置されている場合、輻射熱の影響で室内の温度が上昇してしまう可能性大。まずは、製造現場が暑くなる「3つ」の原因について詳しく解説します。

  • 屋根や外壁の材質が、熱の影響を受けやすいため
  • 機械による輻射熱の影響を受ける恐れがある
  • 天井が高く、屋外の熱気が室内に流入しやすい

【原因1】屋根や外壁の材質が、熱の影響を受けやすいため

製造業(工場、倉庫など)の屋根は、金属製の「折板屋根」を使用しているケースが多いです。

折板屋根金属製の屋根は熱を吸収しやすいので、日射による「輻射熱」の影響を受けてしまいがち。輻射熱とは、電磁波による熱の一種のこと。輻射熱は体の奥まで伝わる性質があり、人体の「体感温度を上げる」要因のひとつと言われています。さらに製造業の建物で多く使用される外壁は、鉄、コンクリートなど熱がこもりやすい材質を使用しているため、室内の温度が上昇しやすいのです。

製造業の暑さ対策を行うには、輻射熱を反射する作用のある「遮熱シート」などを使用する方法があります。遮熱シートの詳しい説明については、後ほど詳しく説明します。

【原因2】機械による輻射熱の影響を受ける恐れがある

工場に機械がある場合、機械が稼働する度に、室内には大量の輻射熱が放射される恐れがあります。輻射熱は、空気の温度ではなく「人体の温度」を上昇させます。輻射熱は空気の温度を上げる訳ではないので、冷房をつけてもなかなか「涼しさ」を感じられません。製造業の暑さ対策には、暑さの原因である「輻射熱」の対策が欠かせないと言えるでしょう。

機器から発せられる輻射熱対策には、機器に遮熱シートを施工する方法があります。機器への遮熱対策については、後ほど詳しく解説させていただきますね。

【原因3】天井が高く、屋外の熱気が室内に流入しやすい

倉庫の天井製造業(工場、倉庫など)の施設は、一般的に天井が高い・空間が広いケースが多いです。そもそも天井が高く、空間が広いのは、多くの商品を取り扱う、または大きな機器を設置する必要があるからこそ。広い空間は空調効率が悪いので、冷房をつけても室内がなかなか涼しくなりません。

さらに商品の出入が多い現場では、搬入出口を常に開けているケースも。出入口が常に開いているため、屋外の熱気が室内に流入し、室温上昇の原因となります。

製造現場で「暑さ対策」が必要な理由

「暑くて、作業に集中できない……」

製造現場の温度が上昇すると、従業員のモチベーション低下、体調不良などのトラブルを招く可能性大。その他にも、製造現場の温度が上昇すると「従業員が熱中症になる」、「商品の劣化」などさまざまな問題を引き起こす恐れがあります。本項目では、製造現場で「暑さ対策」が必要な理由について、具体的に紹介していきます。

  • 従業員が熱中症を引き起こす可能性がある
  • 商品によっては、品質低下のリスクを招く恐れあり

従業員が熱中症を引き起こす可能性がある

製造現場の温度が上昇すると、作業員が体調不良、熱中症(※1)になるリスクが高くなるので注意が必要です。熱中症とは、高温多湿の場所に長く滞在することで、体温調節機能が機能しなくなり、めまいやだるさなどを引き起こす症状のこと。熱中症は重症になるとけいれん、昏睡状態などの症状を招く恐れがあり、最悪の場合は死に至るケースも……。

厚生労働省による「令和4年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(※2)(令和5年1月13日時点)」によると、職場での熱中症による死亡者及び休業4日以上の業務上疾病者の数(以下合わせて「死傷者数」という。)は、令和4年の死傷者数は 805 人、うち死亡者数は 28 人とのこと。熱中症画像引用:「令和4年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(令和5年1月 13 日時点速報値)」厚生労働省

さらに同資料では、業界別死傷者数の割合も公開されており、製造業は18%を占めています。熱中症画像引用:「令和4年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(令和5年1月 13 日時点速報値)」厚生労働省

厚生労働省の資料によると、「製造業」の従業員は全業種の中で熱中症になる割合が高い傾向にあるようです。製造業のなかには、保管商品や作業工程の都合上、温度を下げられないケースもしばしば。作業員の熱中症を防ぐためにも、暑さを感じたら早急な対策を取ることが大切です。

引用:※1 熱中症予防のための情報・資料サイト 厚生労働省
引用:※2 「令和4年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(令和5年1月 13 日時点速報値)」厚生労働省

商品によっては、品質低下のリスクを招く恐れあり

倉庫製造現場で「食品」、「熱に弱いもの(樹脂、発砲スチロールなど)」を取り扱っている場合、気温の高い現場だと品質劣化を招く可能性も……。一般的に、熱に弱くて温度管理が必要とされる商品は、主に以下のとおりです。

  • 食品関係
  • 金属加工
  • 発泡スチロール
  • 一部の樹脂など

上記の商品は熱に弱いので、工場・倉庫などの現場で取り扱う際には、温度管理を徹底していきましょう。商品の劣化のなかでも、とくに恐ろしいのは、「見た目では劣化がわかりづらいものの、内部などに劣化が起きている」というケース。

この場合だと、従業員が商品の劣化に気づかないまま、商品を納品してしまう恐れがあります。万が一劣化した商品がお客様に渡ってしまった場合、クレームや信用を失うなんてことも……。企業の信頼を守るためにも、商品の品質低下を防ぐための「暑さ対策」は欠かせないと言えるでしょう。

製造業の暑さ対策に便利なグッズを紹介(個人)

「暑くて、作業に集中できない……」

そんな時におすすめなのが、暑さ対策に便利なグッズの使用です。暑さ対策に便利なグッズを使用することで、夏の暑い時期も快適な作業ができるようになることでしょう。本項目では、製造業の暑さ対策に役立つ「便利なグッズ」を具体的に紹介します。

  • アイスベスト(フリーザーベスト)を着用する
  • 空調服を着用する
  • クールファブリックスプレーを使用する

アイスベスト(フリーザーベスト)を着用する

保冷剤を入れやすい「アイスベスト」を着用することで、体を冷やすことが可能となり、暑さ対策に効果的です。アイスベストとは、ポケットのついたメッシュ素材のベストのこと。薄いメッシュ素材でできているものが多く、通気性も抜群なのが特徴。背中・脇の下部分にポケットがあり、保冷剤を入れることが可能です。

なお保冷剤は種類によって「保冷持続時間」が異なるので、作業環境や作業時間に適したものを選ぶと良いでしょう。

保冷グッズ

空調服を着用する

空調服を着ている作業員空調服を着用することで、夏の過酷な環境下でも快適に作業できるようになります。空調服とは、衣類の背面、腰部にファンのついた作業着のこと。空調服は「汗を乾かす」以外にも、衣服内に送風することで汗を蒸発させ、その気化熱で体感温度を下げる効果が期待できます。

その一方で、汗をかいていない状態だと、空調服を着用しても気化熱が発生しないため、涼しさを感じにくくなってしまうデメリットも。 そのため、汗をあまりかかない人よりも、汗っかきの人に向いているアイテムと言えるでしょう。

クールファブリックスプレーを使用する

スプレークールファブリックスプレーを作業着、靴下などに吹きかけることで、体をひんやりと冷やし、暑い夏の時期も涼しく過ごせるようになります。クールファブリックスプレーとは、衣服にスプレーを吹き付かけるだけで、冷涼感を感じられるという便利なアイテム。

販売先によっては「冷感ファブリックミスト」、「氷冷ファブリックミスト」など、さまざまな呼び名を使われていることも。クールファブリックスプレーは衣類・布類専用のため、肌へ直接の使用は控えてください。

製造業の暑さ対策を紹介(業者)

製造業の暑さ対策は、業者に依頼することも可能です。最後に、製造業の暑さ対策として、業者に依頼できる方法を紹介します。

  • スポットクーラーを設置する
  • 遮熱シートを屋根に施工する
  • 遮熱シートを機器に取り付ける

スポットクーラーを設置する

製造業の現場は、機器から発せられる輻射熱の影響で、室内に熱がこもってしまいがち。製造現場で暑さ対策をする場合は、室内の熱を外に排出することが大切といえるでしょう。そこでおすすめなのが、スポットクーラーの使用です。

冷却機スポットクーラーを設置することで、室内の熱を屋外へ排出し、室温上昇を防ぐことができます。スポットクーラーとは、室内の熱を冷却し、屋外に排出する空調機器のこと。機器の近くにスポットクーラーを設置することで、輻射熱を屋外に排出するため、室内に熱がこもるのを防ぐ働きがあります。その一方で、スポットクーラーは冷気を出す過程でタンクに水が溜まるため、排水処理が必要というデメリットも。

さらにスポットクーラーは部分的にしか温度を下げられないため、建物全体の暑さ対策を検討している場合は他の対策を検討した方が良さそうです。

遮熱シートを屋根に施工する

遮熱シートを屋根に施工遮熱シートを屋根に施工することで、日射による輻射熱を反射し、室温上昇を防止します。遮熱シートとは、輻射熱を反射するアルミ製のシートのこと。輻射熱とは遠赤外線により伝わる熱の一種であり、人体の体感温度を上げる原因のひとつと言われています。とくに製造業(工場、倉庫など)は、建物の構造上屋根が広く、直射日光の影響を受けてしまいがち。

屋根に熱がこもると、その熱が室内側に下降することで、室温が上昇してしまうことも……。そこで、遮熱シートを屋根へ施工することで、日射による輻射熱の影響を受けにくくなり、夏の暑い時期も快適に過ごせるようになります。製造業の屋根は、凹凸のある「折板屋根」を使用しているケースが多いので、遮熱シートを取付ける工法「サーモバリア スカイ工法」がおすすめ。

スカイ工法「サーモバリア スカイ工法」は、折板屋根のジョイント部分をシートで被うことができるので、遮熱の他にも「雨漏り防止」効果も期待できます。

遮熱シートを機器に取り付ける

株式会社三協製作所様_フィット工法施工後の画像3遮熱シートを機器に取り付けることで、機器から発せられる輻射熱を抑制し、室温上昇を防ぎます。機械が大きい場合は、遮熱シートで機器を囲み込む「フィット工法」がおすすめ。フィット工法とは、遮熱シートをテント状に縫製して機器(または乾燥炉)を囲み込む工法のこと。

フィット工法遮熱シートを裁縫することで、大型機械でも「スッポリ」と包むことができ、機器から発せられる熱を大幅にカットします。より詳細な解説は、「遮熱シートの機械への施工方法や暑さ対策への効果を紹介」の記事でも紹介していますので、こちらも合わせてご覧くださいませ。

まとめ

製造現場は、建物の構造や機器の影響から、室内の温度が上昇する恐れあり。室温が高いままだと、従業員のモチベーション低下、体調不良、熱中症などを招く可能性があります。その他にも、食品、熱に弱いものを扱っている場合は、室内環境の温度上昇により劣化が進む可能性大。

従業員の健康や商品を守るためにも、製造現場での「暑さ対策」は欠かせないと言えるでしょう。製造業の暑さ対策に役立つ「便利なグッズ」や、業者で対策可能な対策は、主に以下の通り。

(暑さ対策に便利なグッズ)

  • アイスベスト(フリーザーベスト)を着用する
  • 空調服を着用する
  • クールファブリックスプレーを使用する

(業者による暑さ対策)

  • スポットクーラーを設置する
  • 遮熱シートを屋根に施工する
  • 遮熱シートを機器に取り付ける

遮熱シートは屋根に設置することで、日射による輻射熱を抑制する効果が期待できます。工場内に機器が設置されている場合は、遮熱シートで機器を囲み込む「フィット工法」もおすすめ。フィット工法を機器に施工することで、機器から発せられる「輻射熱」を屋外に排出できるようになり、夏の暑い時期も快適に過ごせるようになります。

製造現場の温度が上昇した際には、上記で紹介した方法を実施して、従業員が熱中症にならない環境を整えていきましょう。

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ライフテック
編集部

自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。

当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。

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